ビハインド・ザ・ウォール ベルリンの壁・最後の脱出

ドイツ

ドイツドラマ「ビハインド・ザ・ウォール ベルリンの壁・最後の脱出」を観ました。

wir_sind_das_volk-liebe_kennt_keine_grenzen

(原題)Wir sind das Volk-Liebe kennt keine Grenzen (2008年)

(出演)アーニャ・クリン、ハンス・ウェルナー・メイヤー ほか (監督)トーマス・バーガー

1989年11月9日のベルリンの壁崩壊20周年を目前にした2008年、「ベルリンの壁」当事国のドイツが、当事国ならではの圧倒的なリアリティと緊迫感をもって製作した大作ドラマ。

米ソ冷戦構造、東西ドイツ分断の象徴となったベルリンの壁。東側から境界性を突破しようとしたアンドレアとマティスだったが、国境警備兵によってマティスは射殺、アンドレアは傷を負いながらも西側への亡命に成功する。それから6年後の1989年。アンドレアは西ベルリンのTV局で、東側の動きを伝える報道番組に携わっていた。一方、東ベルリンに留まるマティスの妹カーチャは、アンドレアとの間に授かった男児スヴェンと共に国外脱出を試みる。西側オーストリアとの国境を開放した隣国ハンガリー経由で逃れようというのだ。しかし、ハンガリーを目前にした湿地帯でカーチャは転倒、気を失う。母親とはぐれたスヴェンはハンガリーにたどり着くが、カーチャは秘密警察シュタージに身柄を拘束され、地獄のような施設に収容されてしまう…。

「Super! drama TV」の作品紹介より)

はるか昔に習ったドイツ語で憶えている文章が「Ich bin die Schwester von Walter.」(私は、ヴァルターの姉妹です。)のみなので、最初から最後まで字幕にたよっての視聴となりました。(ドイツ語に限らず、英語も同じようなものですが・・・)

セリフの中に何度も出てくる「反逆者」という言葉に少し引っかかるものがありました。それは、そういう体制の国や時代に生きたことがないからなのでしょう、やはり。「反逆者」の烙印を押されたくないために裏切りや密告を行うのは今となっては考えられないことですが、そういう体制の国や時代であれば「あり」なのかもしれません。

「頑張れば、好きなことができるような生き方をしたい。」「頭の中で考えることは自由だ。何をどう考えてもいいんだよ。」今や当たり前のことなのでピンと来ませんが、重い言葉です。とても深い言葉です。「自由」ということがいかに大切で、ありがたいものなのかをあらためて考えさせられた作品でした。

(ラストはあれで良かったんでしょうね。最後くらい、いいことがないとね、やっぱり。)